- 話が伝わらない
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一番多く寄せられる問題です。
しかし「伝わらない」という、この言葉自体が意味が広すぎて、それこそ「伝わらない」。これを一つ一つ分析していきます。
まず大きく2つに分けます。
1.伝わらない原因が自分にある場合。
a) 声の物理的な問題
b) 伝えようとする気が弱い
c) 自分を良く見せたい
d) 伝える内容が少ない、または無い
e) 言うタイミングが悪い
f) 上記以外のあなたが発する悪い雰囲気
2 .伝わらない原因は相手にある場合。
今回は、あなた、自分の場合に集中するため項目のみ
以下、各項目についてそれぞれ回答を示します。
- 話が伝わらない ―1-a) 原因は自分:物理的な問題
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まず話し方の物理的要素の問題があります。
それは:
①あなたの声が聞こえない、声のボリュームが低い。いつも小さな声で話す人、伝わりません。
②滑舌が悪い。開口が小さい。歯切れの悪い話し方をする。また、これらを自分で気がついていない場合が多い。
そんな事は無いと自分で思っている。
③相手に届く標準語ではない。方言だと相手の拒絶感を生んで聞いてもらえない場合もあります。
やはり一般的には標準語が伝わりやすい。ただし生まれ育ったところの言葉で話すと、その人の人間性が感じられて親しみがわくという側面もありますが。
- 話が伝わらない ―1-b) 原因は自分:気が弱い
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あなたが話す時、その気が弱い。気が弱いと言葉が弱くなります。
「語気が弱い」と言う言葉でも表されます。以下に分類します。①緊張する
これが一番よく言われます。もう「緊張する」は国民的定番言葉になっています。
それはメディアの影響が大きい。インタビューですぐに、「緊張しましたか?」で始まるから。まるで緊張しなければいけないように聞く。そうすると、深層心理的に「緊張するのは仕方がないことなんだ」となってしまう。
緊張には2つの緊張がある。”悪い緊張”と”良い緊張“。前者は緊張に負ける自分の心。後者は襲ってくる緊張に勝つ自分の心。それはよく武者震いと言う言葉で表されます。
②物事をストレートに言えない。
「白である」と言えない。「白でないのかなと思ったりするんですけど」になってしまう。これは現代の日本の風潮です。ストレートに言うと周りと軋轢を産むから物事を和らげて言うようになってきている。
③持って廻り言葉
端的に言うと「ストレートに過ぎるので」はと恐れてしまう。その結果、例えば、「XXに行きたい」と言うべきところを、「XXに限定された時間だけでも過ごすことが可能ならば自分としては非常に幸福度が頂点に達するのではないのかな」という言い方をする人がいる。
④語尾付け
これは、文章が終わったまたは終わるはずのなのに、後ろに付加的に文章を続けていく現象。文をパッと切ってしまうのが怖い。
例えば、「XXに行った。」で文章を切ることができず、「XXに行ったという事実がひとつありまして、それを受けて私としては、新たな文章を続けてしまって、極端な話、なかなか一つの文章が終われないことがあります。」というふうに。
このようにダラダラ文を続けてしまうと、「行った」ことを言いたいのか、行ったことによって「起こった事実」を言いたいのか分からない。それが連綿と続くと、その中のどこが重要か、強調したいのかが、聞き手にとってはわからなくなってしまいます。
- 話が伝わらない ―1-C) 原因は自分:良く見せたい
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上記のb)と関連しますが、日本の訓読み言葉を、中国伝来の音読み熟語を多用して話す人がいます。
音読みの熟語にすると、「知能程度が高い」「自分をカシコク見せたい」と思われる深層心理がそこにあるからです。
一般的に使われる4文字熟語であれば、音を聞いただけで理解できます。が、それが複数重なったり1つでも理解不能な漢字熟語が出てくると、そこで聞き手の思考が瞬間止まって「どういう意味だろう?」と考えてしまうので、あなたの言葉についていけないと事態が起こります。漢字の熟語は目で見ると意味がわかりますが、耳で聞くと、例えば「ショウシ」と発音されると、意味がいくつにも取れ、聞く方は瞬間にその判断ができなくなります。
- 話が伝わらない ―1-d) 原因は自分:内容が無い
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自分では分かっていることなので、段階を踏んで説明せず結論に飛んでしまって、相手の理解が得られない。
例えば、「XXしてほしい」、これで終わってしまえば聞き手は、「はぁ?どういうことですか?」になってしまう。自分の思い、結論を言うことは大事。でも、しかしなぜそうなるのか、その背景は何なのか、どうすれば可能になるのか、現状はどうなのか、様々な事実をそれに加えて言っていくことが必要です。それによって、聞き手はあなたの気持ちを判断するし、受け入れたり拒絶したりします。
話の組み立てには、「現状提案/結果」など様々な手法があります。一番相手を納得させるのにぴったりするのはどの組み立てがいいかを考えなければいけないのです。これに付随して。
心の中では組み立てているのに、聞いていると、組み立てがなっていないような話し方に終わってしまうことがあります。それは話し方がこれまでに述べたような理由もありますが、感情の起伏を表すようなことがない平板な話し方だと聞く方にとっても感情移入ができない。
また逆に、組み立てがなっていないのに、語気があったり、感情が言葉に乗っていると、まるで素晴らしく組み立てられているような文の構成に聞こえてしまうことがあります。
ですから、「話し方」は非常に大事なのです。
- 話が伝わらない ―1-e) 原因は自分にある:言うタイミングが悪い
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言うタイミングも大きな要素です。それを分類してみると:
①自分が言いたい時に
②相手が聞きたくない時に
③物事が既に終わってしまっている時に
④具合の悪い時/悪い場所/悪い状況に、言う
があります。
だから人は、相手が暇そうな時に、気分が良さそうな時に、食事に誘ったりして、相手の心を揉みほぐして話すのです。それが「伝わる」一つの要素です。
- 話が伝わらない ―1- f) 原因は自分にある:あなたが発する悪い雰囲気
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悪い雰囲気を出してしまっている、そう書いたのは、自分で分かっていない場合がほとんどだからです。
分類してみると:
①目を合わせることがない
②一方的に話し、相手に機会を与えない
③人がしゃべっている時に意図的に/無意識的にかぶせて話す
④表情が無い、または少ない
⑤何か別の行動をしながら話す、クセの時もある
⑥身体の大きさで、表情で、しぐさで、声で、文意で、高圧的になる
があります。
- 話が伝わらない ―2伝わらない原因は相手にある
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状況としては以下の2つが考えられます。
① 相手があなたに敵意を持ってる場合
② 相手が独善的で、自分以外を受け入れない人の場合
この2つの時は、解決策としては:
1.懐柔する
2.大きな力で持って相手に対峙する
これを実行するには、あなたのより広い心と、より強い力と、より大きな熟練された話し方が必要になってきます。
- 会話が続かない
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これも多く寄せられる大きな問題です。
「続かない」ということは、「話すことがなくなって」しまうこと。何か話題を見つけなければいけないのです。
対策としては、大きく2つに分けられます。順に説明していきます。
- 会話が続かない -その1
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今まで話が続いてきた、相手のその最後のポイントをとらえる。
たとえ話が終了していても! 「・・・、というわけで、本当に楽しい一日でしたよ」で、相手が終わったとしても。
その時、あなたは、無言、または「良かったですね」だけで終わらせてはだめです。
「いつもそんなハッピーエンドですか」、「いいなぁ、どうすればそうなれますかね?」、「僕もやってみようかなぁ」、「次、どこ行かれるんですか」、など。
これくらいはパパっと出てきてほしいですね。瞬時に。でも心配ご無用、そのうちの一つだけ出ればいいんです。
慣れてきたらいくつも出るようになるでしょう。その中からぴったりくるものを取捨選択する。または、それを重ねていくと自然に、より良い、洗練された一文が出てくるようになります。もっと言うと、
①喜ばせる一文
②考えさせる一文
③ちょっとドキッとさせる一文
④自分の存在感を出すような一文
など状況に応じて最もぴったりする文が言えるようになります。悪い一文を考える手もあります。
例えば、
①悲しませる一文
②怒らせる一文
など。
でもあまり使わない方がいい。なぜなら、あなたは「会話を続けるため」に考えているのであって、「話を終わらせるため」に考えているのではないですからね。要は、発展的に次に続く一文を考えることです。
もちろん、それをマスターした上で、悪意的な文、ピリッと釘をさす文、相手を制限する文もマスターしていきましょう。
- 会話が続かない -その2
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このほかに、相手の言葉ジリにこそ次の一文のヒントがあります。
たとえば、
「というわけで、本当に楽しい一日でしたよ、ふぅ~っ」で、相手の文が終わったとしたら、あなたとしては、
「でもちょっと疲れました?」
「あれ、なんか後悔したことでも?」
「だけど奥さんも喜ばれたんでしょ?」
など、「ふぅ~っ」という相手の言葉ジリだけからでも、何か続く一文を捉えることができます。ひょっとしたら、相手はしゃべりすぎて疲れたのかも?
だとしたら、
「すごい記憶力ですね!」、
「楽しいことはいつまでも残りますもんね!」、
「いいなぁ、そのエネルギーはどこから出てくるんですか!」
など、発展的に、次の話題にもっていくタネにもなりますよ。
- 会話が続かない -その3
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これまでの2つでも上手くいかない場合、まだまだ対応策はあります。
パッと相手を見て、またここまで話が続いてきて、あなたはそれまでずっと相手を見てきたのでしょう、なんか気づきませんでしたか? 気になってたことあるでしょ?
①良いスーツだなぁ
②時計がちらっと輝いてたぞ
③ちっちゃいけど輝くイヤリングだ
④ネイル、目を惹きますね
などなど。
無かったとしても、そう、たとえば、「僕もそんな風にカジュアルに着こなしたいなぁ」って言ってみましょう。ちょっと次の新たな一文を出すのが苦しいなら。あなたが気付くっていうことは、相手のそれらの要素が微弱な電波を発しているのです。それに気づいてあげましょう。きっと喜ばれますから。そうしたら向こうから話を発展してくれますよ。
そして良いことを言うときには、固有名詞でブランド名、店の名前、場所、など、より深めて言うとよりいっそう話が盛り上がります。
ただし悪いことをいうときに固有名詞はやめた方がイイです。どこかで引きずってしまうこともありますからね。
- 頭の中にこれを言いたいというのがあるのに、それが言えない
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それは「自分の心」が、言いたいことに対してストップをかけてるから言えないのです。つまり自分の心の中の葛藤。
なぜ葛藤するのか? それは、こうで言うべきだと一方で思っているのに対し、それにかぶせてそうしてはダメだという、もう一方の自分がストップをかけてくるから。その「言えない」に至った考え方の構造について説明しましょう。
例えば、ホテルのバイキングでタッパーを持っていって大量に詰めて帰ってくる人もいれば。逆にティーバッグ 1袋でさえもここで飲まなければ、持ち帰りはダメだという考えに基づいて断固として持ち帰らない人がいる。考え方の基盤が全く違うのです。前者の思考は自ら妨げられることは少ない。後者は自己制限が大きい。自分の物事に対する考え方について、まず考えてみましょう。
言わない方がいいのか。言えない自分に勝って言うべきなのか。それとも言わないのをサッと乗り越えて言えるそんな自分になりたいのか。
乗り越えて言えるのが自分のあるべき姿と思うのに、自分ができないのならば、あと、やるべきことは勇気を持てるようになるトレーニングです。小さな勇気を持つ、そしてそれを実行するトレーニングから始めてみましょう。
スタートは「飼ってる犬にきっちりいうところから」でもいい。大事なことは、心の中で悶々としないこと。私は正しいことを思えるのだ、そして実行に移すことができる、私は確信してやっている!と思えるようになりましょう。まずは自分の思ったことに自分でストップをかけないようにしましょう。そして、途中でやっぱり止めておこうなどと思わないことです。これは習慣化できます。
そうすれば、言いたい事が言えるようになる。また、言いたいことがあったとしても、「これは言っちゃだめだ、言わないでおこう」という判断できる、そんな自分がしっかりと確立される。そうすれば心の不安定もなくなってくるのです。
- 思ってることを全部表現できない
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つまり現状、思っていることは自分の中にあるのに、「全部」表現できないから、聞き手に理解してもらえないのではないかということですね。しかし逆に「全部」を言わなくていいのです。その中から相手にとってのベストチョイスをして言えばいい。
では、その「全部」は、あなたの中でどう作り上げられるのか? 順を追って説明します。
①まず、あなたが物事について何かを思えること。「表現のネタ」を作る。
②次、自分の気が前に進めるようにします。心を開放する。まだ言わなくてもいいから。
③そしてそれについて考えられるようします。一歩進める。
④どうしたらより良く表現ができるか考えるようにする。時間をかけて熟考する。
例を挙げて説明しましょう。
①ある物事を、ある人と一緒にやろうと、まず思ってみる。
②その思うことに対して、自分の心でストップをかけないことです。懸念や雑念、猜疑心などが邪魔してきます。大胆過ぎる?まだ早い?ならばいつすべきなのか?等々。それを乗り越えること。
③そうすると次にどうすればその人に理解してもらえるかを考えられるようになる。
④そうすると、どのような表現が、どうやったらその特定の相手に1番納得してもらえるか、考えるようになります。その結果、当初の「全部」の領域もかなり広がってきます。
考えれば考えるほど「全部」は広がっていく。前向き選択をするとすれば。その中からベストな選択をすれば良いのです。
- 言いたいことをテキパキと要領良く言えない
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心配しないで下さい、要領よく言えないのは頭が悪い、頭の回転が遅いということでないのです。
そういうことに慣れていない、その訓練を今までやってこなかった、ただそれだけのことです。
では「テキパキと要領良く」、このメカニズムを順を追って説明しましょう。
①最初はテキパキでなくても良いのです。物事について思ったり、ちょっと立ち止まって見たりできることが大事。1つのことで良いのです。ぼんやり全般的に見ないこと。まずその1つをできれば早く出すようにしましょう。
②1つができれば、次にそれを多角的に見たり考えたりするようにしましょう。
③次は訓練です。物事を見て2つ3つ、それについて言えるようにしましょう。声に出してそれを話すと思いがより浮かんでくるようになります。物事をぼーっと見ていると、口に出さないでいると、思いも考えも前に進みません。沈黙は金ではない。沈黙は無思考という人が本当に多い。考えてますと言って、実は何も考えていない人が。
④複数の思いが出てきたら、そしてそれを口に出せれば、しめたものです。その順番に、あなたの直感がひらめいたわけです。次はそれを並び替えたり、取捨選択したり、1番重要なところだけを取り上げる、そのどれもができるようになります。
あなたの順序、あなたの選択は、決して世間の常識ではありません。また常識が良いというわけでもありません。しかしその序列について考えることは意味があります。
わかりやすい例で「クルマ」について説明します。自分のクルマ、もしくはかっこいいクルマを思い浮かべてください。なぜ良いのか、なぜカッコいいのか?
①全体のスタイルが良い。どういう風に?流線形、もしくは直線系?一般的な、全体的な言葉で現わしてみてください。
②部分的にはどうでしょうか?前の顔が好き?横のラインがいい?後ろから見たらどうか、テールランプはどうなのか?
③色はどうでしょう?理想的にはもうちょっと深いほうがいい?ちょっと重々しすぎるかな?などなど。DICの番号で言ってもいいですよ。
④性能はどうなのか?パワーについて。馬力とトルクはまた違うカテゴリーです。燃費はどうでしょう?よく使う基準が2つありますよね?リッター何キロだったら許せますか?僕はスタイル重視で燃費は関係ない!と言うとしても、この項目を説明するだけであなたの知識の格が上がります。
⑤コスパはどうでしょう?付属品はどこまでつける?ベーシックが好きな人もいれば、最高にドレスアップしたい人もいるでしょう?
⑥他人から見て、世間的に見て、それと自分の見方を照らし合わせて、このクルマは本当にかっこいいか?
これだけパパっと出てきました。全部言ってもいいです。
逆に1つだけでもいいのです。時間の制限があったら?、時間が自分で決められるの状況なら?、これだけ①~⑥の中から、順序を決めて、要領よく収めればいいのです。まずは口に出して言いましょう。はっきりさせたかったから書き出してもいいでしょう。そして最終的にはそれを頭の中で考えられるようにもっていくのです。
考えながら言えて、言いながら考えて、そうしながら自分を、周りを発展させていきましょう。
さぁ、あなたは言いたいことをテキパキと要領よく言えるようになってきました!
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